R6.12.1 がっつり鍼をして欲しい、肩・腰・背中の辛さ 50代女性

主訴

 

昔から凝り性で、座り仕事をしているため、肩、背中、腰などがこる。関東に住んでいるが、用事で地元下関に帰って来て新幹線で5時間以上座り続けていたのでよりつらくなった。「昨年も下関に帰った時に当院に来て良かったので」と1年ぶりに来院されました。

診察

座り仕事の為か巻き肩で上半身が固まってしまっている。脊中の詰まり、背面全体の張りや滞りが強い。普段は「月一で筋膜リリースの整体院に行っている」と言っていたので、表面の筋肉は柔らかい部分も多いが、深部の気血が滞っていて十分に動けていないように見える。

 

治療方針

こういう慢性化した症状は回復力があり時間が取れる人に対しては、全身調節は普通にして症状にアプローチする時間を増やした方が早く結果が出やすい。

 

治療内容

1回目 ロングコース

全身調節

1.       気の流れを開くためミルキングアクションを反応が出てくるまで刺激、少し時間がかかる。

2.       次に気を動かしやすくするため、陽明系である胃経の胃の気の3点処置。

3.       瘀血処置として中封、陰陵泉、尺沢の雀硺置鍼、頭部瘀血は百会の瀉法雀硺を行い、脈とお腹の様子に改善がみられたのでうつ伏せになってもらう。

4.       瘀血処置の続きで背5-1Kに置鍼、循環を良くする為にふくらはぎ、臀部、腎兪、大腸兪にパルス鍼

5.       パルスをしている最中にも脊中をメインに脊面全体に鍼やお灸をしていく。脊中の根深い所に滞りがある所には鍼を打ち直して横V字にしたらようやく気血が流れ出した。肩腕に関してはうつ伏せだけでなく側臥位になってもらい、刺激が強い運動鍼が必要な場所もあった。

 

施術後「凄く楽になりました」とのこと、「大体取れていると思うけど、まだ気になるようでしたらもう一度いらして下さい。次は基本の60分コースで良いと思います」。と伝えたら3日後に来院されました

 

2回目 基本コース

前回ではあまり出来なかった両腕や腋窩を中心に残った反応点に施術を行っていく。脊中の根深い所はやはり横V字にして刺さないと気血が動かないようだった。施術後に起き上がってもらうと、腕や腋窩を緩めて肩が動きやすくなった為か、姿勢が良くなりました。